みなさん こんにちは 健康と幸福を促進する作業療法士blueskycarpです😉
作業療法士は怪我や病気で難しくなった生活に必要な動作や活動の再獲得を支援します。
生活に必要な動作、活動としてADLがあります。
怪我や病気によって心身の機能が低下しADLつまり起居、食事、整容、更衣、排泄、入浴、移動といった動作が独力でできない状態になります。
作業療法士はADLが再びできるようにトレーニングする役割があるわけですが、対象者によってそのトレーニングへの受け入れや動機付けが難しいこともあります。
今回はADL訓練への動機付けが難しい対象者に対して、動機付けが難しい理由とADL訓練を導入するコツについて提案、共有します。
まず対象者がADL訓練を受け入れない理由、動機付けが難しい背景についてです。
その理由とは関心がADLといった活動レベルではなく、主に痛みや麻痺といった心身機能・身体構造レベルにあるからと考えられます。
特に急性期、回復期において対象者の関心は、眼前の身体的な不具合、苦痛であることが多いのではないでしょうか?
今現在の苦痛である痛みや麻痺といった心身機能・身体構造レベルの不具合が解消されることで問題は解決されると考えている。
これは過去の障害構造モデル、ICIDHに基づいて発想です。
ICIDHでは疾病 → 機能障害 → 能力障害(ADL障害) → 社会的不利(参加制限)といった一方向性のモデルです。
対象者は直感的にICIDHモデルに基づいた発想によって自身の回復をイメージしていることでADL訓練に対する関心よりも機能障害の改善を求めるわけです。
一方で作業療法士は現在の障害構造モデルICFに基づいて心身機能・身体構造の不具合と活動レベルの不具合が相方向性に影響を及ぼすことを知っています。
活動レベルのトレーニング、つまりADL訓練をすることが心身機能・構造の改善にもつながることを知っているわけですが、多くの対象者はそうではありません。
つまり対象者と作業療法士の障害とその回復に関する認識のギャップがあることでADL訓練への受け入れや動機付けを難しくしている可能性があるわけです。
ADL訓練を導入するコツは、対象者の関心を尊重して障害の回復に対する認識のギャップを埋めるための説明が大事になります。
ADL訓練を取り組むことが、怪我や病気によって生じた心身機能・身体構造レベルの不具合を解消することにつながることをわかりやすく説明するわけです。
「服を着替える所作の中で麻痺のある腕を使うことが麻痺の回復に効果的です」
「トイレで排泄をする動きの中で立ち上がる、立ってバランスを取るための筋力や神経の回復が進みます」
対象者の心身機能・身体構造レベルの関心と退院後の生活に必要な活動レベルをつなげる動機付けをすることでADL訓練への導入がスムースになると考え実践しています🙋♂️
関連動画