みなさん こんにちは 健康と幸福を促進する作業療法士blueskycarpです🙋♂️
作業療法士は病気や怪我で難しくなった生活に必要な動作や活動の再獲得を支援します。
生活に必要な動作や活動の再獲得のためには離床の促進と、能動的な取り組み、トレーニングが必要になります。
しかし対象者によっては不安や苦痛によって離床やトレーニングへの提案に拒否的なこともあります。
今回は拒否的な対象者の承諾率が高まりやすいと考えるコミュニケーション技術「フット・イン・ザ・ドア」を解説します。
「フット・イン・ザ・ドア」とは社会心理学や行動経済学に基づく承諾率を上げる営業テクニックです。
営業マンは顧客に対して商品、商材の購入を最初に切り出すのではなく、小さな承諾(イエス)を引き出すように関わります。
「フット・イン・ザ・ドア」とは相手のドアの中に一度で体(大きな要求)を入れるのではなく、まずは足から入れる、小さな一歩・要求の積み重ねによって相手の承諾を得ていくことを意味します。
「ちょっとよろしいですか?」
「5分だけお話を聞いていただけますか?」
顧客が断ることの可能性が低い、小さなお願いを重ねることで最終的な目的となる承諾を引き出します。
これは社会心理学の「一貫性の原理」に基づく話法とされます。
人には自身の言説や行動に一貫性を持たせたいと思う心理があり、一度小さな承諾をすると、その後も自身の一貫性を保つために承諾を重ねやすくなる傾向を持つとされます。
こちらの関わりや提案に拒否的な対象者に対しても、「フット・イン・ザ・ドア」の話法を使って少しずつ離床やトレーニングへの承諾を引き出しやすくなると考えます。
また対象者は患者に拘らず、他職種や上司、部下への仕事の協力依頼にも活用できます。
こちらの提案や要求の承諾を得るためには、小さなお願いから出発して戦略的に承諾を引き出すことが重要となります😉
参考図書