みなさん こんにちは 健康と幸福を促進する作業療法士blueskycarpです😊
作業療法士は怪我や病気で難しくなった生活に必要な動作や活動の再獲得を支援します.
特に脳血管疾患によって片麻痺になった方の心身機能の回復と生活動作の再獲得を支援することはリハビリ医療において作業療法士に課せられた重要な役割です。
心身機能の回復の中でも特に運動、感覚麻痺を改善することは最も大事で、かつ困難なミッションの1つです.
そのミッションをクリアするためには対象者自身に麻痺という状態の理解を促し、共同での治療、トレーニングが欠かせません.
今回は共同での治療、トレーニングを円滑に進めるために対象者に片麻痺という状態の理解を促し、機能回復につながる解説の仕方を提案します💁♂️
片麻痺という状態を理解してもらうためには分かりやすい例え話を使います.
僕は片麻痺になっている神経系の状態を道路網に例えて解説するようにしています.
非麻痺側を高速道路に、麻痺側を農道や一般道などに例えます🚗
「麻痺のない手足は高速道路、つまり時速80〜100キロ、2〜3車線で、高速かつ処理量多く感覚運動情報が届きます.」
「麻痺がある方は一般道つまり時速40キロ未満、1車線で、ゆっくりかつ少ない処理量でしか情報のやり取りができません.」
一方で対象者は麻痺側を健常の時をイメージして高速道路のつもりで動かそうとします.
その結果起きるのは共同運動、過緊張、痛み、動かしにくさ、使いにくさになります.
つまり一般道を高速道路のつもりで操縦することで起きる渋滞、事故といった不利益が生じることになると説明します.
麻痺側の神経回路網は脆弱なため、それに応じた動かし方、使い方を共有する必要があります.
「麻痺側は一般道を運転するつもりで安全運転つまりゆっくり、優しく、柔らかくアクセルとブレーキ、ハンドル操作をしましょう」
「ゆっくり、優しく、柔らかく動かす、使うことを繰り返すことで、40キロ制限の一般道が60キロ制限に、そして2車線の道路に、さらにその先に高速道路に近づいていきます」
丁寧に麻痺側を動かす使うことが、長期的な麻痺の回復に寄与することを伝えます.
他にも僕は例え話として光回線、植物に例えて、麻痺側の神経系の脆弱性に基づく説明するようにしています.
今回は例え話を使って対象者に麻痺の状態を理解し、その上で回復への助言ができる内容を提案してみました.
麻痺の回復は非常に困難なミッションですが、それが一部でも達成できた時の対象者の喜びはセラピスト冥利につきます.
回復の喜びをより多くの対象者に提供でき、そして喜びを共有できるよう日々の臨床に臨んでいます.