みなさん こんにちは 健康と幸福を促進する作業療法士blueskycarpです😊
作業療法士は怪我や病気で難しくなった生活に必要な動作や活動の再獲得を支援します。
生活に必要な動作の中には起き上がり動作もあります。
起き上がり動作は基本的動作であり、理学療法の範疇です。
しかし対象者自身が離床して活動する上では必須の動作であり、作業療法士もその支援に携わる必要があると考えています。
今回は起き上がり動作の特性を踏まえて効果的な訓練のあり方について提案、共有します。
起き上がり動作は支持基底面が広く重心が低いところつまり背臥位もしくは側臥位からスタートします。
支持基底面が広く重心が低い状態から座位姿勢に向かって重心を高くする必要のある動作なので大きな可動域とそれを可能にする筋力が必要なります。
対象者の多くは可動域、筋力の低下があるため臥位からの起き上がりはかなり難易度(負荷)の高い動作になります。
起き上がり動作獲得のためにはこの難易度(負荷)を下げる設定での練習が重要、コツになります。
では難易度(負荷)を下げる設定とは…
座位から臥位に寝ていく過程の中で起き上がりの工程を逆再生で練習することです。
これは逆方向連鎖化という戦略になります。
流れは
座位 → 寝ていく側にon hand → on elbow → 下肢をベッド上に載せる→ on shoulder(側臥位)
提示した順序での各プロセスから次のプロセスへゆっくり姿勢変換することで従重力方向への遠心性活動を、止まってその姿位を保つことで静止性活動を、提示した順を逆に動く、つまり戻る過程で求心性活動を練習、強化できます。
特に遠心性の活動は求心性の活動よりも起き上がるための筋活動を効果的に強化できます。
そして何より対象者にとっては小さな力から始めることができ難易度が低くなり取り組み、動作反復へのハードルが下がります。
以上起き上がり動作訓練のコツについて提案してみました。
動作練習は対象者に応じた難易度調整が何より大事であると考えています。
ただできない動作の反復を対象者に強いることなく、動作、活動獲得のプロとしての適切な難易度設定を提案をしていきましょう💁♂️
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