blueskycarp’s blog

作業療法士による人々の健康と幸福を促進する為のブログですm(_ _)m

作業療法士は知っておきたい運動学習を促進する感覚入力のコツ

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みなさん こんにちは 健康と幸福を促進する作業療法士blueskycarpです^_^

 

作業療法士は怪我や病気で難しくなった生活に必要は動作、活動の再獲得を支援し、社会参加を促進します。

 

特に神経系の障害によって動きを失った対象者への支援にあたっては身体に直接触れ、動きを伝えることが必要になります。

 

触れる、動きを伝えるとき、対象者の身体には皮膚、関節、筋からの感覚入力が生じています。

 

失った動きの再獲得のためには感覚入力による運動学習(小脳による誤差学習)が欠かせません。

 

今回は運動学習を促進する感覚入力のコツについて5つ提案し解説、共有します^_^

 

 

感覚入力のコツ①丁寧に触れる

 

当たり前の要件ですが、日常の臨床業務に慣れてしまう、多忙な臨床業務の中でつい雑な接触になってしまいがちです。

 

セラピストの手はセンサーであり、感覚入力と運動学習のための大事な道具です。

 

対象者の身体に手の尺側から触れ、橈側を身体の形状にフィットさせます。

 

そしてすぐに動き出さず、対象者の呼吸を感じるまで待ちます。

 

呼吸を感じれれば対象者がセラピストの接触を受容できたサインです。

 

 

 

感覚入力のコツ②ゆっくり動かし、追従する運動方向を探す

 

対象者が接触を受容できてからゆっくり動かします。

 

そして動きに追従しやすい運動方向を探すよう動きを促します。

 

追従しやすいということはその動きの感覚を受容できていると解釈できます。

 

つまり感覚入力、情報として適切な難易度であり、学習の材料になります。

 

一方で抵抗がある、重たい場合はその動きの感覚は受容できないものと解釈できます。

 

受容できないということは痛みがある、難易度が高くわからない情報となり、学習にはつながりにくくなります。

 

運動学習のために対象者が受容できる、追従できる運動の情報が適切な感覚入力なります。

 

 

 

感覚入力のコツ③動くべき身体部位とその背景となる安定すべき身体部位を明確にする

 

動きを学習するためには動きを明確に感知できる必要があります。

 

そのためには動く身体部位と動かない身体部位とのコントラストが重要な情報となります。

 

動きの背景となる身体部位をしっかりと固定、安定させる設定を準備することが重要です。

 

また動く身体部位の可動範囲、スピードを調整して過度に安定すべき身体部位が動かない誘導も重要となります。

 

 

感覚入力のコツ④変化を伝える

 

神経系は変化に応答するという特性があります。

 

運動学習を促進する感覚入力であるためには、接触や動きに伴って触れられている、動かされている身体部位に変化を感じること、変化を提供できることが必要になります。

 

そのことで動かすべき身体に選択的注意が向き、身体図式の生成、運動プログラム企画、運動実行につながっていきます。

 

触れられている接触面積が変化する、場所が変わる、触れられている圧力が変わる…

 

関節・筋肉が伸び縮みする、身体の重さを感じる、慣性を感じる…

 

そういった変化を生み出す接触と動きの誘導を丁寧に提供することが神経系の応答を引き出し、運動学習を促進する感覚入力となります。

 

 

感覚入力のコツ⑤手を離す

 

最終的には動きを自律的にするためにセラピストの手を離すことが重要です。

 

離す時も丁寧に離されることを感知できる離し方を提供します。

 

セラピストの手が離れる中での変化を通じて自身の身体部位の位置、重力による運動方向、身体部位の重さといった情報が感覚入力として検知されやすくなります。

 

対象者はそこに選択的注意が向き、自身の身体の所有感、運動主体感が生まれることになります。

 

そして自律した動きを少しでも感じ、実現できた時、大脳基底核に基づく強化学習として、さらに運動学習が促進されると考えています。

 

 

 

以上、運動学習を促進する感覚入力のコツについて提案、共有してみました。

 

丁寧な接触、動きの誘導、そして身体を感じる感覚入力が神経系に意味を生み出し、運動学習、動作・活動の再獲得につながると考え、日々臨床にあたってます💪

 

参考図書