みなさん こんにちは 健康と幸福を促進する作業療法士blueskycarpです^_^
作業療法士は怪我や病気で難しくなった生活に必要な動作、活動の再獲得と社会参加を支援します。
そのプロセスでは対象者の不安や悩みを共有し、対話の中で勇気付けていく必要があります。
作業療法士は対象者が人生の困難を乗り越えるために、治療者であると同時に時にコーチとして、時にカウンセラーとして対人支援を行なっています。
今回は対象者を勇気付ける技術としてティーチング、コーチング、カウンセリングの違いについて解説、共有していきます。
ティーチングは対象者の困難の解消、問題解決のために対象者に足りない知識やスキルを伝達することです。
そこには専門的な知識と技術を持つ教える側と知識や技術を持たない教えられる側という教師と生徒、縦の関係が存在します。
足らないところを補う形をとることで緊急的な問題解決には有効です。
一方で長期的な視点では真のエンパワメントや自立、成長にはつながりにくく、ティーチングする側に依存してしまう危険性があります。
次にコーチングは対象者の目標達成のために質問することで問題解決や課題のクリアを支援します。
質問は対象者が今現在持っている知識、技術、資源を引き出し、問題解決に活用するためにされます。
コーチングは対象者が現時点で持っているポジティブな側面を引き出し、活用するため対象者はより有能感を感じることができ、自身の力で目標達成や問題解決へとエンパワメントされやすくなります。
そしてカウンセリングは対象者の気づきによる全人間的成長を支援します。
全人間的成長とは対象者自身がネガティブな感情を否定せず、受け入れてより適応的に問題解決できることです。
そのため支援者は対象者の感情に受容・共感的に関わり、その中から対象者自身が気づいていない信念(囚われ、思考のくせ、常識)や価値観を共有できるよう導いていきます。
対象者自身が意識していない信念や価値観に気づくことで、問題が問題でなくなったり、より適応的に他者と関わり、社会の中で所属感を感じるように支援していきます。
作業療法士は対象者の状況や支援の目的に応じて、ティーチング、コーチング、カウンセリングの考え方や対話技術を柔軟に活用し、対象者を勇気付け、対象者自身が困難を克服できると感じることができる、つまり自己効力感を高める関わりが求められます。
参考図書