みなさん こんにちは 健康と幸福を促進する作業療法士blueskycarpです^_^
作業療法士のための健康行動理論⑤では健康行動の獲得と習慣化を阻害する要因となるストレスの評価とコーピングについて解説、共有します。
現代の生活においてストレスは不可避なものであり、その付き合い方が健康に影響します。
健康行動理論ではストレスとの付き合い方を、「どのように感じるか=評価」と、「どのように対処するか=コーピング」に分ける形で提案しています。
「ストレスをどのように感じるか=評価」は 2つの評価から構成されます。
1次評価として「ストレッサーが自分にとってどのような性質のものであるのか?」という内容です。
そして大きくは自分にとって害になる、自分にとっては成長の糧になる、自分には関係ないといった 3つの性質があるとされています。
2次評価として「ストレッサーに対してどの程度うまく対処できるのか?」という内容です。
そして人は上記の 2つの評価に基づいて対処つまりコーピングを考え、行動します。
コーピングには 2つの種類が提案されています。
1つ目の「問題焦点コーピング」はストレッサーそのものに働きかけ、問題解決を図る対処の仕方です。
こちらはストレッサーを自身の能力でコントロールできると考える場合に実行されます。
2つ目の「情動焦点コーピング」はストレッサーに対する感じ方や解釈を変えることで対処を図るものです。
こちらはストレッサーを自身の能力でコントロールできない場合に実行されます。
人の健康行動の可否はストレスをどう捉えるか、コーピングがうまく機能するか、そしてそれをサポートする人的環境によって適応の内容が変わるとされています。
ストレスへの評価が否定的、破壊的なネガティブな内容であれば、コーピングは不健康な方向(暴飲暴食、浪費など)に向かいます。
ストレスへの評価が肯定的、建設的なポジティブな内容あれば、コーピングは健康的な方向(いわゆる健康に良い行動、成長)に向かいます。
作業療法士は対象者が感じているストレスの捉え方とコーピングを確認し、その内容をより肯定的、建設的な方向に導く存在として働きかけることが、健康行動の促進に寄与できると考えます^_^
次回作業療法士のための健康行動理論⑥では対象者の健康行動を支える重要な要因となるソーシャルサポートについて、解説、共有します。
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