みなさん こんにちは 健康と幸福を促進する作業療法士blueskycarpです。
作業療法士は病気や怪我によって難しくなった動作や活動の再獲得を支援します。
動作や活動の再獲得のトレーニングにおいては主動作筋の求心性の筋活動のトレーニングだけでは機能的な遂行には不十分です。
動作や活動の機能的な遂行のためには、動きのブレーキ機能としての遠心性の筋活動が必要になります。
今回共有するPNFテクニックであるコンビネーションオブアイソトニックス(COI/等張性運動の組み合わせ)は遠心性の筋活動をトレーニングすることができるテクニックになります。
COIの手順を提示します。
再獲得したい動作や活動に必要な四肢の運動や姿勢の最終肢位をまずは誘導します。
対象者にその肢位の保持を求め、作業療法士は抵抗をかけて求心性の筋収縮を促します。
求心性の筋収縮を確認できたら、作業療法士は抵抗を維持したままで対象者にゆっくりと出発・開始肢位に向かう運動を求めます。
この時対象者は動きのブレーキ機能としての遠心性収縮を発揮してもらうことになります。
そして出発・開始肢位にゆっくり戻る過程で、再度最終肢位に戻る動きを求めたり(求心性収縮)、一定の肢位の保持を求めたり(静止収縮/等尺性収縮)して、複数の収縮様式を組み合わせて筋活動の切り替えの学習、トレーニングを展開していきます。
遠心性の筋活動は閾値の高いType2繊維が選択的に活動するとされており、トレーニングによる筋活動を強化できるとされています。
作業療法では対象者に必要な生活動作の再獲得を支援しますが、生活動作を確実に学習し、安全に遂行するためにはゆっくりとした動きを実現できる必要があります。
ゆっくり動ける背景には遠心性の筋活動、つまり動きのブレーキ機能をトレーニングする必要があります。
求心性の筋活動のトレーニングだけに偏らず動きのブレーキ機能をトレーニングできるCOIを知って実践できることで、対象者の機能的な動作の獲得をより効果的に支援することができます。
参考動画