blueskycarp’s blog

作業療法士による人々の健康と幸福を促進する為のブログですm(_ _)m

作業療法士は知っておきたい立位での活動に必要な足関節戦略とその重要性

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みなさん こんにちは 健康と幸福を促進する作業療法士blueskycarpです。

 

作業療法士は生活に必要な活動の獲得を支援し、社会参加を促します。

 

活動には食事や着替え、排泄、入浴といった身の回りの活動から家事、役割、趣味、仕事に関連する活動まで多岐に渡ります。

 

これらはいずれも手を使う活動です。

 

そして立位で手を使うことが、人の機能を最大化させ、より効率的な活動の遂行には重要と考えています。

 

立位で手を使うときに重要となるのが、バランスを取るための戦略です。

 

今回は立位で手を使う際に重要となる、バランス戦略として足関節戦略について簡単に解説し、共有していきます。

 

 

手を身体の前方で使用する時、体には腕の重さで前方に倒れようとする力が働きます。

 

身体(脳)は、前方に倒れることを予測して、足関節を若干底屈させること(下腿三頭筋の収縮)で身体の重心をあらかじめ後方へと移動させます。

 

これは予測的姿勢制御と呼ばれる機構で、主に皮質網様体脊髄システムという「姿勢を事前に作り出す神経システム」による作用です。

 

また手を使うことで思わぬバランスの変化が生じた際には(例えば、思ったより操作する対象物が重かった時)、バランスを立て直すために前庭脊髄システムによる応答的な筋活動によって足関節の底屈をさらに補完します。

 

立位で手を使う際には 2つの神経システムに基づいて足関節を中心にしたバランス戦略が必要となります。

 

そして足関節戦略が機能するためには、足底からの感覚入力、特に足部の内在筋からの固有感覚入力が重要であるとされています。

 

また足関節戦略がうまく機能していないと、バランスを取る戦略は股関節戦略(股関節屈曲)や体幹の側屈などで代償され、非効率的な活動の遂行となります。

 

さらに非効率な活動の遂行は、動作や活動の習慣化を阻害する要因になり、できるADLからしているADLの実現を困難にします。

 

 

作業療法士は手を使う活動の再獲得を支援する役割を主に担いますが、その実現には腕、手の機能だけに焦点を当てるのではなく、それを下支えする、土台となる下肢、体幹機能の評価と治療、トレーニングも提供できることが求められます。

 

特に立位での活動、身の回りの動作であればトイレでの下着の上げ下ろしや臀部の洗体、そして家事動作(洗濯、料理、掃除など)において、足関節戦略がしっかり機能しているか、非効率な活動の遂行になっていないかを見極め、足関節戦略が機能するための治療やトレーニングの提供が必要となります。

 

参考文献

モーターコントロール 原著第5版 研究室から臨床実践へ

モーターコントロール 原著第5版 研究室から臨床実践へ

 
ヒトの動きの神経科学

ヒトの動きの神経科学