みなさん こんにちは 健康と幸福を促進する作業療法士blueskycarpです。
作業療法士は対象者の健康と幸福を促進するためにより良い行動のやり方の学習を支援します。
より良い行動とは、健康や回復を促進する体の使い方、効率的な体の使い方、効率的・効果的な物事の進め方や考え方、コミュニケーション方法などを意味します。
その学習においては支援者からのフィードバックが欠かせません。
フィードバックがなければ、何が正しいのか?、このまま続けていいのか?、次にどうすればいいのかといったことを判断することができず、効率的、効果的な学習が困難になります。
対象者の学習を支援する側にある作業療法士は、より効果的なフィードバックについて知っておくことが必要です。
今回は効果的なフィードバックのコツについて共有します。
今回のコツはフィードバックの機能(働き)を知り活用するというものになります。
フィードバックには 3つの機能があるとされています。
1つめの機能は行動分析学の考え方に基づくもので、強化としてのフィードバックです。
いわゆる賞賛することによってその後の行動が動機付けられ、行動が強化される(もしくは弱化)ことに繋がります。
強化として機能にするためには、即時フィードバックが重要とされています。
2つめの機能は認知心理学の考え方に基づくもので、情報としてのフィードバックです。
何らかの行動についての評価(良い/悪い、正しい/間違い)を伝えることで、学習者に学習の方向性や内容を判断する情報を与えるものになります。
評価については、その理由や考え方の背景を説明すること、根拠を示すことで学習者の理解をさらに促進できます。
3つめの機能は状況的学習論の考え方に基づくもので、コミュニケーションとしてのフィードバックとされるものです。
こちらは学習者と支援者の信頼関係を醸成するために機能するものです。
信頼関係の醸成のためには、支援者からの一方的なフィードバックに偏らずに学習の中での対象者の不安や疑問に答えることを適宜取り入れることが重要になります。
以上共有した フィードバックの 3つの機能を知り、それらを目的と状況に応じて使うことで、質の高いフィードバックとなり対象者の学習を効果的、効率的に支援することに繋がります。
作業療法士の対象者は診療場面での患者さんに限らず、人材育成という側面では部下、新入職員、そして実習生も含まれます。
全ての対象者の学習を効果的に支援し、健康と幸福を促進するより良い行動の獲得ために、フィードバックの3つ機能を意識した支援を提供しましょう。
参考文献