みなさん こんにちは 健康と幸福を促進する作業療法士blueskycarpです^_^
作業療法士は対象者の健康と幸福を促進するためより正しい、より良い、大事だと思う活動の習慣化を支援します。
健康のためにバランスの取れた食事、筋トレや有酸素運動などの適度な運動、自己研鑽と成長のための勉強(読書など)
いずれも人生において正しい、より良い行動選択のはずです。
みんなが正しい、人生において大事だと考える一方でそれらを習慣化するのは難しい。
一方で偏った食事、暴飲暴食、ジャンクフードを食べる、休日は一日中TVの前でごろごろ過ごす、喫煙、過度な飲酒
これら悪い習慣はなかなか修正することが難しいものです。
悪い習慣はいずれも短期的に気持ちいい、快適で楽な感覚を与えてくれます。
しかし長期的には健康を害し、幸福を阻害します。
つい気持ちいい、快適で楽な方に流されてしまうのがヒトの常です。なぜそうなのか?
それを理解にするには行動経済学で提唱されているヒトの意思決定におけるシステム1とシステム2を知っておくと役に立ちます。
行動経済学はヒトの短期的な意思決定や行動選択を研究し、その傾向性を明らかにしてきました。
ヒトの意思決定と行動選択の仕組みには無自覚、直感的にすばやく判断を担うシステム1と意識的、論理的、分析的で熟慮を担うシステム2があるとされています。
システム1に基づく意思決定と行動選択は情動(脳機能でいえば大脳辺縁系)と結びついており、短絡的にいま目の前にある快楽の享受と苦痛の回避に基づいて判断されます。
システム2に基づく意思決定と行動選択は理性的、倫理的な思考(脳機能でいえば前頭葉)と結びついており、より長期的な利益や損失の回避に基づいて判断されるものです。
システム1は進化的に古いシステムで動物的、本能的な判断を担います。
ヒトは進化的に狩猟採集生活をしていた歴史が圧倒的に長く、目の前にある食物を取ることと生殖活動を最優先にし、それ以外はエネルギーを保存すべくごろごろして過ごすようシステム1が優位に働くよう仕掛けられているとされています。
経済行動学ではヒトの意思決定と行動選択は基本的に不合理なものであり、短期的な快楽の享受と苦痛の回避に基づいて意思決定される傾向、現在バイアスを持つとされます。
したがって悪い習慣はより本能が求めるものであり、より楽な方へ、目の前の苦痛を回避する方へとヒトを導いているのです。
一方でより正しい/より良い/大事な活動の習慣は、システム2によるものであり目の前の快楽と苦痛の回避を先延ばしにし、より長期的な快楽と苦痛の回避、つまり成長や成功、そして幸福へと導くものと考えられます。
ヒトは快楽と苦痛といった情動に強く動機付けられず存在であり、ある行動・習慣がより正しい/より良い/より大事であるといった理性的、倫理的な理由だけではヒトは動機付けられ、その活動や行動を習慣にすることは困難なわけです。
ではどうすればより正しい/より良い/大事な活動の習慣化を獲得、支援できるのか?
答えは習慣化を意思決定の問題ではなく習慣化の知識、技術の問題であると認識を変えて実践することです。
知識と技術の問題と捉え、それらの知識に基づいた実践をすること、支援することがより良い習慣化の形成を促進できると考えています^_^
習慣化の知識と技術についてはぜひ以下の書籍を参照してくださいませ^_^
経済行動学を学びたい方はこちらを参照ください^_^