みなさん こんにちは 健康と幸福を促進する作業療法士blueskycarpです^_^
作業療法士は対象者の心身の障害によってうまくできなくなった生活動作の再獲得、効率的な動作の獲得つまり作業遂行を支援します。
できなくなったことができるようになる経験は対象者の自己効力感を高め、自律を促進します。
そして効率的な動作を獲得することは少ないエネルギーでの動作遂行となり、その動作の習慣化を促進します。
動作の再獲得、効率的な動作の実現に重要となるのがその動作を実現するのに必要な姿勢の保持とコントロールする能力です。
その能力の支援のためには姿勢を作り出し安定させる神経システムを理解しておくことが必要です。
一つ目の神経システムは主として皮質橋網様体脊髄路によるフィードフォワードによる姿勢調整です。
これは随意運動、目的動作の遂行前にその動作に必要な姿勢を事前に準備するためもので「姿勢を作り出す」システムです。
皮質橋網様体脊髄路は運動前野、運動野から始まり橋網様体を経て同側性に下降し、主に体幹の伸筋を興奮させて動作に必要な抗重力姿勢を準備します。
2つ目の神経システムは前庭脊髄路によるフィードバックによる姿勢調整です。
これは随意運動や目的動作によって生じた身体重心の変異を修正する、支持基底面内に止めるためのもので「バランスをとる」システムです。
前庭脊髄路は姿勢反射、姿勢反応として空間での頭部の安定、四肢の伸筋を活性化させて直立姿勢の維持に寄与します。
いずれも神経システムとも支持面と重力との関係において動作に必要な抗重力姿勢(アライメント)を作り出し保障するものです。
作業遂行がうまくいかない(随意運動がうまくいかない、目的動作が非効率である)背景には2つの姿勢を保障する神経システムがうまくいっていないことを念頭に、姿勢を評価し、動作に必要な抗重力姿勢を準備的に支援する介入を提供することが重要となります。
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