blueskycarp’s blog

作業療法士による人々の健康と幸福を促進する為のブログですm(_ _)m

作業療法士は知っておきたいシェイピングの10法則

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 みなさん こんにちは 健康と幸福を促進する作業療法士blueskycarpです^_^

 

作業療法士は対象者の運動スキルの獲得を支援します。

 

心身の障害によって難しくなった生活動作やできるようになりたい活動に必要な心身機能や動作をトレーニングしていきます。

 

トレーニングは段階づけながらスモールステップで実施していきますが、そこで必要なのがシェイピングという戦略です。

 

シェイピングとは行動を形成するという意味の用語です。

 

行動分析学に基づく戦略で、人や動物に、今までやったことのない行動を獲得させる方法として開発されました。

 

シェイピングでは対象者にできるようになってほしい、獲得してほしい行動に少しでも近い行動を強化しながら、少しずつ目標としている行動に近づけていきます。

 

シェイピングによってより効率的に、新しい行動を獲得できるとされています。

 

今回はカレン・プライアが提唱するシェイピングの10法則を共有し、その要点を解説していきます。

 

シェイピングの10法則は以下のとおりです。

 

①十分な数の強化が得られるように、基準を少しずつ上げよ。
②一時に一つのことだけを訓練せよ。
③基準を上げる前に、現在の段階の行動を変動強化で強化せよ。
④新しい基準を導入するときには、古い基準を一時的にゆるめよ。
⑤相手をたえず観察せよ。
⑥一つの行動は一つのトレーナーが教えよ。
⑦一つのシェイピング手続きをやっていて進歩しないときには、べつにやり方を見つけよ。
⑧訓練をむやみに中断してはいけない。
⑨一度できた行動でも、またできなくなることがある。そのときは、前の基準に戻れ。
⑩一回の訓練は、できれば調子が出ているときに止めよ。

 

法則①については課題の難易度調整として難しすぎず、簡単すぎず「できた」と実感できる、好子(報酬)に基づく強化が得られる課題設定が必要です。よく成功率7割程度の課題を設定するといわれる所以と考えます。

 

 

法則②については学習すべき変数、基準を一つにするという意味になります。

 

プライアはどんな練習をしても進歩が見られない時は、たいてい、一度に2つ以上のことを上達させようとしていると述べています。

 

動作獲得、学習に必要な身体部位、運動方向、運動の距離、スピードなどの変数、基準を一つに絞ることで対象者が学習しやすい難易度を設定することが求めらます。

 

 

法則③についてプライアは一旦獲得、学習された行動を保持するためには変動強化、すなわち時々褒める、強化することが効果的であるとしています。

 

 

法則④と⑨についてプライアは獲得、学習されるべき行動の難易度が上がったり、変数が変わったり、環境が変わることでのパフォーマンスの変動を考慮すべきであることを述べています。

 

訓練室ではできるが生活場面ではできなくなることが普通であることを想定したトレーニングを設定する必要があります。

 

 

法則⑤〜⑧については支援者のあり方について述べています。特に支援者が対象者の能力に応じた学習のために一つのやり方に執着せず多様な引き出しを持っておくことの重要性を提案しています。

 

 

最後法則⑩はトレーニングの終わり方、タイミングについて述べています。

 

よく対象者にうまくいった、できるようになったことを定着させるために「もう一回やってみましょう」という提案してしまいがちですが、そのトライアルはむしろ対象者にプレッシャーを与えており失敗のリスクが高くなってしまうとしています。

 

支援者は欲張らずに「成功で終わること」が効率よく動作や行動を獲得、学習するための要ですね^_^

 

 

以上シェイピングの10法則について共有解説してみました。

 

シェイピングについてより深く知りたい方は以下の参考文献で勉強してくださいませ^_^

 

参考文献

 

理学療法士・作業療法士のためのできる!ADL練習

理学療法士・作業療法士のためのできる!ADL練習

  • 発売日: 2016/05/27
  • メディア: 大型本