みなさん こんにちは 健康と幸福を促進する作業療法士blueskycarpです。
2020年は仕事、私生活においても新型コロナウィルスの対応に終始した一年と言えそうです。
そしてその対応は今後もしばらく続くことが予想されます。
特に医療福祉保健領域においては自身が感染しない、そして対象者を感染させないための対策が、個人、チーム、組織として求められ、実践されています。
しかしこれまでも実践していた標準的な感染対策、診療上のリスク管理の上に、さらにコロナ対策も上積みされる形で日々の診療を安全かつ効果的に提供する上で、個人にかかる認知的負荷は相当なレベルに達していると考えています。
そのため認知的負荷がこれまで以上に高い中での診療は、個人の対応できる処理能力を超え、返ってインシデントやアクシンデントを誘発しやすい状況であることは否めない現状があると考えています。
これまで以上に高い認知的負荷がかかっている現場でどういった対応が個人でできるのか?
一つの対策としては処理速度を落とすということが考えられ、個人的に実践しています。
具体的には対象者に関わる行為、診療行為一つ一つのスピードを落とし、丁寧に実践するというものです。
僕は回復期リハ病院が現場ですが、対象者の送迎からはじまり、身体接触を要する介入のスピードをコロナ以前よりも落として対応しています。
特に習慣的に行なっている手続き・診療行為、例えば血圧測定、ちょっとした身体部位の位置修正などの手続きをより意識的に丁寧に行なっています。
もうひとつ高い認知的負荷がかかっていることへの対応としては処理容量に空きを作ることでの対応です。
これは自身の注意や記憶容量を過信しない処理容量を超えていることを前提として、重要な感染対策やリスクの事項をメモをして外部化することにしています。
1日の診療が始まる前に、自身の診療スケジュール対象者リストの横に、マスク、ゴーグル、病棟での転倒対策、感染グレードなどを赤字でメモして、その都度、指差し確認するようにしています。
認知的負荷が高い中での診療は今後も続きます。
処理速度を落とす(ゆっくり丁寧に)、処理容量に空きを作る(情報を外部化する)ことで感染対策、リスク管理のエラーにより気付きやすくなることがコロナ禍で求められる感染・リスク管理のコツであると考えて実践しています。
個人でできる対応にも限界があり、組織的な対応とセット実践することが大原則ですが、コロナ禍、そしてウィズコロナ時代の新しい診療スタイルと感染・リスク管理への適応が求められていると感じている昨今です。