みなさん こんにちは 健康と幸福を促進する作業療法士blueskycarpです。
心理的安全性という用語、概念、ご存知でしょうか?
チームや組織づくり、人材育成、学生指導、教育、子育て、そして作業療法全般、人と関わるあらゆる場面で大事な概念と考えています。
今回は以下の書籍に基づいて簡単に心理的安全性について解説していきます。
「心理的安全性とは?」
組織やチーム全体の成果に向けた、率直な意見、素朴な疑問、そして違和感の指摘が、いつでも、誰もが気兼ねなく言えること
チームの一人一人が、率直に意見を言い、質問しても安全だと感じられる状況
「チームの心理的安全性とは?」
チームの中で対人関係におけるリスクをとってもだいじょうぶだというチームメンバーに共有される信念のこと
「メンバー同士が健全に意見を戦わせ、生産的で良い仕事をすること位置からを注げるチーム、職場」
一方で「心理的非安全なチーム、組織とは?」
対人関係のリスクを感じるチーム
自身の言動から「無知」「無能」「邪魔」「否定的」と感じてしまうフィードバックを返されるチーム
良かれとおもって行動しても罰を受けるかもしれない、不安と感じるチーム
怒り、不安、罰によって行動や成果を動機付けられるチーム、組織
なぜ今、心理的安全性が注目されているのか?
注目されだした背景にグーグルによるアリストテレスプロジェクトがあります。
グーグルは「効果的なチームのあり方」を分析し、「誰がチームメンバーか?」よりも「チームがどのように協力しているか?」そして
協力の仕方が心理的安全性に基づいているチームは離職率が低く、生産性が高いことを示しました。
また米国組織行動学会においても心理的安全性の有効性が報告されて、医療分野においても注目されています。
さらに現代は危機の時代、正解のない時代、VUCAの時代と言われます。
正解がある時代は過去の成功から未来の成功が予測できる より早く、安く、ミスなく正確に作れる人材、組織が優秀でした。
正解のある時代は速さと正確性 、言われたことがきちんとできることに価値があったため罰や怒りに基づくトップダウンの動機付けで人を動機付け、成果を出すことができました。
一方で現代、正解のない時代はクイックに行動しながら暫定的な正解を模索する、実験や挑戦して失敗から学ぶ姿勢、人材、組織が求められています。
正解のない時代には 挑戦と模索、 変化を感じて工夫や想像ができる人材、そのための対話型の組織づくりが必要とされています。
そのためには心理的安全性の高い、人々が率直に話せる状況を作ることが、激しく変化し続ける時代における組織づくり、人材育成としてリーダーの重要な仕事とされています。
怒り、罰、不安に基づいて他者を動機付けることは、可及的な問題解決、一時的短期的な行動変容においては機能しますが、それは怒りや罰を与える権威者の存在に依存します。
つまり権威者がいる時だけ機能するというもので、本当の意味で、内発的動機付けに基づいた長期的な行動変容は期待できません。
心理的安全生に基づく人材育成、組織づくりは多様な価値観を尊重し率直な対話の中から、正解のない時代、そして正解のない領域(作業療法も正解のない領域)における問題解決を図る上で必須の概念であると考えています。
自分自身の言動から心理的安全生を保証した職場、組織づくり、学生指導、そして対象者との作業療法実践につなげたいものです^_^
参考文献