みなさん こんにちは 作業療法士blueskycarpです。
回復期病院における作業療法プロセス実践のコツ③では作業療法のオリエンテーションと初回面接におけるポイントについてまとめます。
入院後、はじめての作業療法の提供にあたって、作業療法をどう説明するかが非常に重要になってきます。
クライエントの多くは作業療法について知りません。
そしてクライエントの関心は心身の不具合に向いているケースが多いです。
まずはクライエントの関心、期待に応える説明ができることが重要、ポイントであると考えています。
訓練室にクライエントを誘導したらまずは心身機能の不具合を解消、軽減するために、作業療法では何をするのか、何を提供できるのかを他患者さんの取り組みを遠目で見てもらいながら説明や質疑応答をすると効果的であると考えています。
そしてそこでの取り組みがどう退院につながるのか、退院のために必要な作業(生活行為)の獲得にどうつながるのかといったやりとりをしていきます。
つまり心身機能構造の関心を活動、参加レベルの潜在的な関心とつなげるやりとりを展開していきます。
そのための具体的な手続きとして半構造化面接を利用していきます。
COPMやADOC、MTDLPといったツールを利用してクライエントの心身機能構造への関心と作業をつなげ、共有していきます。
初回面接ではまずは「今の関心」を把握・共有し、作業療法はそれの解消・軽減、実現に応える存在であることをコミットします。
作業療法は作業、活動に焦点をあてたアプローチです。
したがってオリエンテーションや作業療法の説明において、大事な活動、作業を行うことが健康状態の改善に寄与すること理解してもらい、そしてその作業、活動はなんなのかを確認、共有することが理想です。
一方でクライエントの作業療法についての認識とはギャップがあることも現実です。
まずはクライエントの関心に寄り添い心身の不具合をどう解消できるのか、そしてそれがどう作業や活動と繋がって健康状態の改善、ウェルビーイングに寄与するのかという観点での説明が重要になると考えています。
次回、回復期病院における作業療法プロセス実践のコツ④では初期評価におけるポイントをまとめていきます。