こんにちは 作業療法士のblueskycarpです^_^
作業療法士は人々の健康と幸福を促進するリハビリ専門職です。
今回も科学的に実証されている人生の満足度、幸福度を高めるワーク、活動を紹介していきます。
今回のワーク、活動は
「もの」ではなく「経験」に投資する です^_^
2014年サンフランシスコ州立大学のライアン・ハウエル氏による研究
研究の参加者に「もの」を買った際の2週間後の幸福度の予測と実際の幸福度の比較をしてもらいました。「もの」を買った際の幸福度の予測については大きな誤差はありませんでした。(要するに期待どうりの幸福度)
一方で「経験」にお金を使った際の2週間後の幸福度の予測と実際の幸福度の評価には2倍高い誤差があったとの報告があります。
つまり期待していたよりも2倍の幸福感を感じる結果になったとのことです。
経験的にも「もの」への投資・購入、例えば新しい服の購入、新しい電気製品、新車の購入などは購入した時の快感、満足感はありますが、何日かすると、それ自体を所有していることが当たり前になり、当初感じていたポジティブな感情は長続きしないことが多いのではないでしょうか?
それに対して旅行、コンサート、スポーツ観戦、研修などの学習機会への参加などの「経験」への投資は、楽しみに待っている、準備している期間のポジティブな感情、実際の経験を通じてのポジティブな感情、そして経験後の思い出を味わう中でのポジティブな感情というふうに、その経験の前後も含めてポジティブ感情に基づく幸福度が高まり、継続、持続しやすい傾向があります。
さらにここでいう「経験」は、自分自身の興味関心、価値観に基づいて、「自身の成長を実感できる」、「他者とのつながりを実感できる」といった心理的欲求を満たすことができる内容であることが幸福度を高め持続させる上で重要であるとされています。
翻って「もの」への投資であっても、自身の健康維持や学びや成長に役立つ書籍や電子機器(PCやダブレット)、スポーツ用品、楽器、健康器具などは、購入したその場限りの喜びだけでなく、持続的な喜びをもたらすものであると言えます。
「もの」が溢れ、ある程度物質的に満たされている現代では、ものを購入する事で得られる一時的な快楽に基づく幸福(=ヘドニア)だけではなんとなく満たされなくなっているのではないでしょうか?
「経験」への投資を意識的にすることで、自身の成長や他者とのつながりを感じることでもたらされる幸福(=ユーダイモニア)を大事にする生き方を広げてみてはいかがでしょうか^_^
参考文献