意志力は思考、感情、欲求をコントロールする力です。自制心と同じ意味になると思います。
意志力には容量があり、発揮すればするほど容量が減っていきます。
そして消耗すると短絡的な意思決定と行動選択、思考のショートカット(ヒューリスティスク)をしてしまう傾向になると言われてます。
意志力に関して有名な人物と言えばスティーブ・ジョブスです。
彼は意志力を過度に消耗させず、仕事に集中するため、毎日着る服を同じものにしていました。
朝起きてその日に着る服を選んで着るという思考(意思決定と行動選択)のコントロールに意志力を使わないという習慣を実践していたとされます。
我々セラピストの仕事は特に高い意志力を求められる業務ではないでしょうか?
セラピストは自身の欲求や感情を常にコントロールしながら、対象者の状態や反応に応じて治療やトレーニングの手段や場面を選択し、意思決定=クリニカルリーズニングを繰り返しています。
意志力を常に発揮、消耗しながらも業務終了まで安全で質の高い診療を提供することが求められます。
しかしセラピストも様々な欲求や感情を抱えて診療に当たっています。
プライベートでの不安や心配ごと、診療以外の業務の遂行(カンファレンス、会議、業務管理など)の予定やそれに伴う不安や心配ごとなどは目の前の対象者への集中を阻害する要因になります。時にはインシデントを招く要因にもなりえると考えます。
僕自身診療中であってもプライベートでの心配事や先延ばしにしている業務に思考が流されることを経験します。
目の前のことに集中していない状態をマインドワンダリングと言いますが、そんな時は幸福度も低下していると言われています。
生きていく、生活していく上で不安や心配ごとを0にすることはできませんが、セラピーへの集中力を削ぎ意志力を消耗させるさまざまな要因に自覚的になっておくことが大事であると考えています。
そして自覚的になる手段として、セラピー以外の業務のto do リストを作成する、心配事や不安なこともメモにして視覚的に対象化、外部化することが有用であると考えます。
意志力という概念と特徴を知りマネジメントすることが、質の高いセラピーを持続的に提供をする基礎であると考えています。
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