blueskycarp’s blog

作業療法士による人々の健康と幸福を促進する為のブログですm(_ _)m

端座位練習のコツ

  今回は端座位練習のコツについて具体的な手続きを記述しながらまとめてみます^_^

 

  昨日代行で入院間もない70代左片麻痺の男性を担当しました。意思疎通は可能ですが、手足の麻痺は重度で車椅子座位でも左に体が傾いています。申し送りではプッシャー現象があり、端座位保持が難しいとのことでした。

 

 まずは車椅子座位で姿勢を正中保持できる能力があるか確認しました。

「体が左に傾いているのがわかりますか」→ 姿勢についての認識を確認 →「わかります」→「まっすぐに直してみてください」→直そうとされますがうまく直せません。

 

「背もたれから背中を離してみましょう」→ 腹筋群を使って体幹を空間保持できるか確認 → うまくできません → 動きを誘導 → 追従する反応あり→ 左にまだ傾いていますが背もたれから身体を離して維持できました^_^

 

「右の肘受けに右腕を乗せてそちら側に身体を預けるようにして座ってみましょう」→まっすぐ座るための感覚的な手がかりを提示→まっすぐ座れました^_^

 

  車椅子上では正中保持できる能力があることがわかりました^_^次は端座位能力の確認です。移乗動作を誘導、介助するのですがプッシャー現象がある方なので、麻痺側方向に回旋するよう設定します。そして移乗動作の間も姿勢を崩さずにできるかどうかも確認します。

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  患者さんの視線は右手、右脇を覗くように促しながら左右の広背筋の停止部を把持して移乗動作をゆっくり丁寧に誘導しました。姿勢を崩さずゆっくり移乗できました。下肢の支持性も感じられました。ゆっくり介助のため把持していた広背筋を離します。右手を支持にして座れていました^_^

 

 しかし時間の経過とともに左後方に傾いていきます。そこでまずは右身体で安定して座れるように右手(on hand)もしくは右肘(on elbow)で安定して接地できる場所を探索しながら誘導します。安定できるところがあったので、そこでしばらく座ってお話をしたり、on hand⇆ on elbowで重心移動の練習を実施しました。最後には右手を軽く設置する程度で2分程度端座位保持を持続しながらお話ができました^_^

 

今回の手続きの中でのコツは

  ①車椅子上での座位保持能力をまずは評価する。

  ②移乗動作を丁寧に誘導する。

  ③いきなり正中保持を求めるのではなく非麻痺側身体を手がかりに安定して座ることのできる状況を提供する。

  ④非麻痺側支持、安定した座位の中で動的な要素の活動(会話=頭頸部の運動、on hand⇆ on elbowで重心移動)を遂行する。

 

 一度のセッションで解決する問題ではありませんが、その方のポジティブな側面を確認、引き出しながら練習を反復することが大事であると考えてアプローチしています。

 

以下の書籍は端座位練習のコツ、段階づけについて応用行動分析学の考え方に基づいて具体的に学ぶことができます。

理学療法士・作業療法士のためのできる!ADL練習

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