blueskycarp’s blog

作業療法士による人々の健康と幸福を促進する為のブログですm(_ _)m

医学モデルに基づく実践と作業に基づく実践

  昨日の第24回広島県作業療法学会、テーマは「作業療法の道しるべ」でした。日々の臨床で作業療法の進むべき方向性、あるべき姿に悩む作業療法士の指針になるべく、テーマ設定されたとのことです。

 

  学会講演では「理学療法は運動を通じて人生を取り戻す。作業療法は作業を通じて人生を取り戻す」「作業療法の専門性とは、作業を見つけ、実現すること」、基調講演では「理学療法は最大限の医学モデルでの回復・改善を導き、作業療法は対象者の作業の実現をサポート、マネージメントする」とのメッセージが発せられ、いずれも作業に焦点を当てた実践の重要性を強調されていました。

 

  一方で作業に焦点を当てた実践においては、信念対立が生じる可能性を念頭に置いたマネジメントが欠かせません。作業に焦点を当てた実践によって、対象者自身、家族、そして他職種も含めて、医学モデルに基づいた信念対立が生じる可能性があります。この信念対立を無視した形で作業に基づく実践を推し進めると、対象者、家族、そして他部門からの信頼を損なう可能性が危惧されます。

 

  大事なのは、医学モデルに基づく実践か作業に基づく実践かという二者択一ではなく、目的と状況に応じてどちらもうまく使い分けて実践できることであると考えます。作業療法士は「医学」と「作業」に基づく疾患、障害の理解と管理、予防、回復(軽減)を支援する専門職として、医学モデルに基づく実践の適応と限界、そして作業に基づく実践の適応と限界を、対象者と対象者を支援する人々と協議を続けながら回復の戦略を選択し、実践していくことが大事であると考えています。