blueskycarp’s blog

作業療法士による人々の健康と幸福を促進する為のブログですm(_ _)m

洗体動作は素手か?タオルか?

  今日は2人の片麻痺患者さんの入浴訓練を実施しました。入浴場面での介入は更衣動作、洗体・洗髪動作、浴槽移乗での身体の使い方(手の使い方、姿勢コントロール)や筋肉の働きをよく確認できるので、身体機能の評価も兼ねてしばしば介入します。

 

  洗体動作は、自身の体(麻痺のある体)をどう認識しているのか、どの範囲までバランスを崩さずに手を身体の部位にリーチできるかを知る上でとても有益な場面と考えています。その際素手で洗うか、タオルを使用するかでその遂行の様相が随分変わります。

 

  僕の経験上、多くの片麻痺患者さんは非麻痺手であってもタオルを使ってうまく身体を洗う、擦ることが難しいことが多いです。タオルをうまくまとめて体を擦ることができず機能的に洗うことができません。水を含んで重くなり、さらに石鹸で滑るタオルを操るための上肢とそれを支える姿勢コントロールがうまくいかなくなっています。そういうケースが多いので、僕は最初は素手で洗うことを勧めます。素手だとタオルを操るための上肢と姿勢コントロールの難易度が下がるので、機能的に洗える範囲が拡大することが多いです。実際の入浴場面でまずは安定した姿勢を維持しながら素手で洗える範囲の拡大と定着を図ります。一方で訓練室での治療とトレーニングを通じて、タオルの重さや体にかかる摩擦を想定した姿勢コントロールの強化を図っていきます。

 

  片麻痺のある患者さんはタオルの有無ひとつで、洗体動作の遂行の質、量ともに変化するのが僕の実感です。麻痺のある体ですが、うまく体を洗うことができた経験が、患者さんの自己効力感を高める一助になるよう関わっています^_^

 

参考文献

中枢神経系疾患に対する作業療法

中枢神経系疾患に対する作業療法