blueskycarp’s blog

作業療法士による人々の健康と幸福を促進する為のブログですm(_ _)m

運動学習を促進するための休息・睡眠

  年齢を重ねてきて、休日に平日よりゆっくり朝寝坊しようとすると調子が悪くなるようになりました。若い頃は昼まで寝ていたのに、今は9時が限度です^_^

 

  さて、休息・睡眠の有無、質がリハビリテーション、運動学習に影響を及ぼすことが研究でしめされています。

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   個人的な経験ですが、中学生の時のスキー合宿で、初日ははじめてのスキーであったため、まったくうまく滑れませんでした。それが二日目は昨日が嘘だったようにうまく滑れる経験をしたことがあります。あれから30年、今では睡眠中に記憶が整理され、運動学習が進んだのではないかと解釈しています。

 

  患者さんの中には、意識障害や夜間せん妄による睡眠リズムの乱れ、身体の痛み、頻尿、様々な不快・不安などから夜間の睡眠が十分でない方がいらっしゃいます。当然睡眠不足は日中の覚醒に影響して、日中の生活動作の遂行、訓練への動機付け、注意を低下させ運動学習を阻害させ、新しい身体での動作の獲得や適応を困難にさせる要因となります。

 

  僕は、訓練をしていてどうしても眠ってしまう、傾眠のケースはあえて、訓練中に何も刺激しないで10分から15分程度寝てもらう対応をすることがあります。経験上10分から15分程度すると自然に開眼されることが多いので、その開眼した時に声かけをして訓練を再開することで、覚醒を持続できるケースがあります。

 

   また睡眠の支援には看護師介護士さんとの連携が欠かせません。ずいぶん昔の臨床ですが次のような経験をしました。頸部骨折、認知症を呈する高齢女性で夜間になると落ち付かず眠れなくなり、日中はその反動で傾眠傾向の状態でした。さまざま眠れない原因を看護師、介護士さんと検討したところ、夜間の衣服、つまり寝間着に解決の糸口がありました。その方は入院前の自宅では浴衣を着ておられたとのことでした。しかし病院ではご家族が持ってこられたジャージを日中同様着て寝ておられました。どうやらジャージの腰紐がきつかったこともあり、違和感で眠れなかったようでした。そこで、寝間着を浴衣に変えたところ、その日から眠れるようになりました。

 

   患者さんにより良い睡眠を提供することも、日中の活動と運動学習を促進するためセラピストの役割であると考えています。ベッド上でリラックスして臥位が取れるためのポジショニング(痛みがでる状況の評価、臥位姿勢の設定)、ベッド上で痛みや不快を少しでも回避できるための環境調整(まくらの高さ・硬さ、ギャッジの角度、ナースコールや照明の位置、マットの硬さなど)身体の使い方、管理の指導などを検討、提供することができます。ただセラピストの介入には時間的な制約があるので、他職種との連携は欠かせません。特に夜間の睡眠をサポートしているのは看護介護スタッフの方達なので、少ないマンパワーの中での現実的な対応が求められます。毎朝のもう送りの際には、睡眠状況がどうであったかしっかり把握して患者ご本人と病棟スタッフのフィードバックを受けながらの対応(訓練時間の対応も含む)が重要であると考えています。