blueskycarp’s blog

作業療法士による人々の健康と幸福を促進する為のブログですm(_ _)m

若いセラピストの為の学びの指南書④

学びの指南書④では、学びの原理原則3:つながりの原理に基づいて、セラピストとしての成長について述べたいと思います。

 

3:つながりの原理:学びとは他人とのつながりの中にある

 

これまでの学びの原理原則、「背伸びの原理」「振り返りの原理」ともに個人レベルでの原理でしたが、今回のつながりの原理は、効果的な学びと成長には助けやアドバイスをくれる他者の存在が不可欠であるというものです。

 

ロシアの有名な心理学者ヴィゴツキーが提唱した「最近接領域」という概念があります。それは人が学習し成長できる幅は他者に援助されたり、関わりをもってもらうことでできる範疇で生じるという考えです。

 

特に患者さんの診療に関わる技術、実技に関しては上記の考え方が重要と考えています。文字を介しての概念的な理解は、今は多様な書籍、ネット環境から豊富な情報を得ることができる環境です。

一方で実際の患者さんの身体を通じて、そしてセラピスト自身の身体を通じての学習は、やはり一人では難しいと考えます。そこには熟練したセラピストからの支援を得ながらの学習を求めていく必要があると考えます。僕の場合は、定期的、継続的にボバースアプローチのインストラクター、PNFのインストラクターといった国際的なトレーニングを受けたセラピストから、身体接触のコツや動作の誘導方法、そして訓練場面の展開、リーズニングについて身体を通じて学ぶ機会、アドバイスを得るようにしています。臨床経験22年目でもまだまだ技術の研鑽は必要です。一生トレーニングであると考えています。

 

ただセラピスト自身が身体を介した学習に抵抗を持つ方が実は多いように感じます。そしてこの傾向は経験年数を重ねれば重ねるほど二極化する傾向もあると感じています。身体を介した学習をする経験を若いうちから積み重ねている人、そしてその学習から成功体験を経験した人は継続した技術、実技の研鑽を他者を通じて重ねています。一方でそういった経験の乏しい方は、キャリアを積めば積むほど距離をおいているように感じています。

 

ぜひ若いセラピストの皆さんは、信頼のおけるセラピストとのつながりを通じた研鑽を積み重ね、患者さんの問題解決の引き出しを増やす人材として成長してほしいと考えています。

 

次回学びの指南書⑤では、人材育成の研究者、立教大学教授中原先生の提案する「大人の学びの為の7つの行動」を取り上げて、セラピストとしての学びと成長のあり方を提案していきます。