blueskycarp’s blog

作業療法士による人々の健康と幸福を促進する為のブログですm(_ _)m

若いセラピストの為の学びの指南書③

若いセラピストの為の学びの指南書③では人材育成の研究者である中原先生による大人の学びの3原理原則から2:振り返りの原理に基づいて、セラピストの成長を促す学びのあり方についてまとめてみようと思います。

 

2:振り返りの原理:経験は内省、振り返りによって見識になる

 

セラピストは診療を通じて様々な経験をします。特に若いセラピストはうまくいった経験、うまくいかなかった経験が蓄積される中で、成長していき、患者さんの社会復帰に貢献できる引き出しが増えていきます。しかし日々の業務の忙しさ、様々なライフイベント(結婚、出産、育児、親の介護など)によって、いつしか経験が単なる時間の経過となり、そこから学ぶ姿勢や視点が狭くなってしまうこともあります。時には立ち止まって自身の診療や仕事全般を通じて、内省、振り返りを意識的に取り入れていかないと自身の成長を促す、そして患者さんに貢献するための学びが難しくなる時期が来ると思います。

 

内省、振り返りの作業として、事例報告を作成し、部署内、学会で発表することが一番イメージしやすい取り組みではないでしょうか。僕の知っているセラピストはカルテ記載以外に、実習生のように自身のノートに日々の臨床を記録して、振り返る作業を定期的にしている人もいます。僕自身は特にうまくいかない事例にあったときに、自身の臨床を客観的に整理し、次のプランを練るためにノートに記述することもあります。

 

また中原先生は内省のポイントとして、3つの流れを提示しています。①what(何が起こっているのか、起こったのか事実の把握)②so what(どんな意味があるのか、何がよい、悪いの意味づけ、解釈)③now what(これからどうするのかという次への戦略、プラン)というサイクルを回しながら振り返りをするのがこつとのことです。そしてこれは自身の頭の内部で行うよりも、ノートに書き出す、他者に相談するなど外部化することで、より客観的、メタな視点からの振り返りが可能になります。

 

臨床でうまくいっていないときは、どうしても近視眼的になり、視野が狭くなってしまいます。視野が狭くなることで、問題解決のための自身の行動のレパートリー、引き出しも狭くなってしまいます。うまくいっていない状況を外部化する機会を作ることで、自身の成長と患者さんへの貢献につなげる力となるでしょう。

 

次回学びの指南書④では、学びの原理原則3:つながりの原理に基づいて、セラピストとしての成長について述べたいと思います。