落合陽一氏の新刊「日本進化論」を読みました。
日本が抱える社会問題の根本原因である少子高齢化と労働人口の減少に対して、労働、高齢者の運転、子育て、教育、社会保障、スポーツの役割という章立てで、その打開案を提示している内容です。
いずれもAI、SNS、ロボット技術、VRなどテクノロジーの進化と導入で省人化、自動化を行うことがキーになることが論じられています。
第6章 人生100年時代の「スポーツ」の役割とは?のなかで、ウェルビーイングについて論じられています。人生100年を幸福に過ごすために、運動習慣、スポーツの必要性を提案しています。
スポーツの持つ効用として、「ストレス解消」「コミュニティの形成」「予防医学的効果」が挙げられています。そして日本人のウェルビーイングの度合いは、世界156か国中、53位であることが提示され(World happiness report2016)、ウェルビーイングを高めるために他者とのつながり、互助的なコミュニティへの参加、所属を促進する、そのためにスポーツが重要になると述べています。
スポーツを中心としたコミュニティへの参加は、孤独を解消し、運動へのモチベーションを高めることで、日本人のウェルビーイング向上に貢献できることが提案されています。
一方で日本人のスポーツに参画する上での課題を提示。特に30〜40代は、仕事や家庭に時間を奪われること、つまり忙しい、そしてスポーツを行う場所がないことで参画が難しいことデータからを述べています。落合氏は所属する組織が制度としてスポーツや運動習慣を組み込むことを提案しています。福利厚生の一環としてフィットネスクラブとの契約、サークル活動の推進、地域主催のスポーツイベントへの参加を拡充するなどを推奨しています。
運動と他者とのつながりはリハビリテーション、そして地域ケアシステムにおいても重要な要素です。我々の対象者、そして我々自身のウェルビーイングの向上に、人生100年を見据えた運動習慣の獲得が必須となります。
ちなみに僕は2年前、本厄の年から週休日には、午前中3kmのウォーキングと午後夕方3kmのジョギングを実践しております。お陰で休み明けのサザエさん症候群、気分の落ち込みが少なく仕事できるようになりました^_^